指導内容
珠算と珠算式暗算のほか、算数計算も指導します。
そろばんで加減乗除や小数の計算ができるようになっても、筆算のかけ算・わり算や分数・小数の計算ができない場合があります。
小学校高学年以上で算数や数学が苦手な場合、九九や割り算、分数から見直す必要があります。
特に、小数のかけ算、割り算は、珠算の上級者でも間違いが多いようです。
学校の計算でも困らないように、筆算もしっかり指導します。
基本重視の徹底指導
◆5になる数・10になる数◆
10までの数を手で出せれば、どんな計算もできます。
立てた指と折っている指を見て、5になる数(5の補数)と10になる数(10の補数)を指の形で記憶します。
指を1本ずつ数えたり、引き算はしません。
指の形を映像として記憶して、補数がすぐに思い浮かぶようになれば、足し算と引き算は得意になるはずです。
そろばんでは、一珠でできない時は五珠、五珠でもできない時は十を使います。
珠算上級者でも、間違いの多くは補数の勘違いだったりします。
年長さんから大人まで、初心者にはテキストを一冊使って、徹底的に5と10の補数の練習します。
◆九九◆

九九を覚えていない生徒には、九九の一覧を見ながら珠算のかけ算を教える教室もありますが、当教室では九九をしっかり覚えてから珠算のかけ算に入ります。
九九算表を使うと、いつまでも表に頼って覚えないからです。
「算数の計算0」のテキストが終わった生徒には、年齢に関係なく九九を教えます。九九を覚えてくるのだけは、唯一宿題に出します。
小学校高学年以上でも、九九の解答が遅い場合は、九九のテキストで覚え直してもらいます。
九九を完全に覚えていないと、わり算ができません。
わり算ができないと、分数もできません。
分数ができないと、方程式も理解できません。
算数・数学が苦手な子は、九九でつまずいている場合が多いのです。
そのため、かけ算九九一冊、わり算九九一冊のテキストをやってもらいます。
テキストが終わっても、完全にマスターしていない場合は、同じテキストをもう一冊やる場合もあります。
珠算
◆入門基礎◆

初歩から8級までで重視するのは、正しい姿勢と指使いです。
左手はそろばんを持って、右手は鉛筆を持って、親指と人差し指で珠をはじく、という基本姿勢を身に付けます。
最初は、一珠でできない時は五珠、五珠でもできない時は十を使う、などのしくみを教えますが、最終的には無意識に指が動くまで練習します。
基本フォームを身に付けるという目的を理解しないで、計算の答えを出すこと、テキストを早く進めることだけを重視する生徒の中には、適当な指使いで頭で計算した答えをそろばんに置く、ということをする子生徒もいます。
そのような間違った方向に行かないように指導していきたいと思います。
効率重視の学習ではなく、愚直に真面目に取り組むことが、珠算上達の秘訣です。
◆7級~3級◆

7級、6級、5級、3級では、かけ算とわり算で新しいやり方を覚えます。そのため、間違いやすい問題を中心に、基本問題を重点的に指導します。
4級では、新しいやり方がない代わりに、かけ算とわり算で問題を片方だけ置くやり方を覚えます。
当教室では基本練習期間が長いので、進級が遅いと思われるかもしれませんが、焦らずじっくり進んでほしいと思います。
上達の速い生徒は、速く多くの問題をこなすことで、結果的にはテストにも早く合格できます。
のんびりした生徒は、時間をかけて多くの問題をやることで、確実にテストに合格できます。
少しずつ新しいことを学ぶことで、誰でも無理なく上達することができます。
◆2級~1級◆

2級では、見取算で、補数計算(マイナス計算)という引けない引き算のやり方と、分割というカンマごとに分けて計算するやり方を覚えます。
1級では、かけ算で、問題を両方とも置かず、掛けた答えだけを置いていくやり方を覚えます。
これは、答えの置き方や書き方が難しく、慣れるまでに時間がかかりますが、マスターすると格段と速く正確にできるようになります。
暗算
◆入門基礎◆
そろばんで8級の基本に入る頃には、そろばんの指使いも大体身に付いてくるので、暗算を始めます。
珠算式暗算は、頭の中にそろばんを想像し、それを指で動かして計算します。
初歩の暗算の問題は見ただけでわかるほど簡単なので、答えを書くのは簡単です。
そのため、答えだけ書いて進めようとする生徒がたくさんいます。
でもズルをして答えだけ書いてテキストを進めても、何の意味もありません。答えを出すためにやるのではありません。きちんと頭の中のそろばんを自在に動かせるようになることが目標です。
ある程度暗算が身に付くと、普段の買い物の2~3桁の複数の足し算が数秒でできるようになります。
◆4級~3級◆
暗算は4級からテストをします。
各種目4分ずつでやり、かけ算とわり算は120点以上、見取暗算は160点以上で合格です。
3級までは、かける数とわる数が一桁なので、比較的合格しやすくなっています。
◆2級~1級 ◆
2級以上は、かける数とわる数が二桁以上になるので、慣れるまでに時間がかかります。また、ここまでに珠算式暗算をきちんと身に付けていないと、進級は難しくなります。
かけ算では、位のずらし方をきちんと把握して、簡単な問題から確実に正解を出せるようにしましょう。
段 位
段位検定の珠算は、乗算、除算、見取算を各10分、暗算は乗暗算、除暗算各3分、見取暗算4分でやり、それぞれ何点取れるかで段位が決まります。
90点で準初段、100点で初段、110点で準二段、120点で二段というように段位が上がっていきます。
種目別に段位認定書を申請することもできるので、得意な種目だけ段位を目指すことも可能です。
とにかく速く正確にやる必要があり、それには集中力をいかに高めるか、が重要です。
頭の中を無の境地にして、どこまで問題に集中できるかを訓練します。
3桁の暗算ができる場合は、珠算の見取算でもそろばんを動かさず暗算でやる方が有利です。暗算の方が入れ間違えることも答えが崩れることもないので、速く正確にできます。
算数計算

そろばんで上級に進んでも、かけ算やわり算の筆算のやり方を理解していなかったり、分数や小数の計算を間違えたりすることがよくあります。
せっかくそろばんで身に付けた計算力を算数や数学にも活かせるように、小1から中1レベルの計算を指導します。
学年には関係ないレベル別の教材となっていますので、確実にできるレベルが下の学年の教材だとしても、気兼ねなく学習することができます。
分数や小数などを新たに学ぶ小4レベルのテキストが多いので、計算に苦手意識がある小中学生の学習にも適しています。
算数計算は、やり方のコツさえつかんで練習を重ねれば、誰でもすぐに上達します。


